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虫歯の原因

虫歯は細菌による感染症です

今までの歯科医療は対症療法が主でした。悪くなってから治療を受け、さらに治療したところが再び悪くなってから・・・
「治療を受けるたびに歯を削られ、神経をとられ、もたなくなって抜かれ、ブリッジにするために健康な歯まで削られ、さらにその健康だった歯まで悪くして神経をとられ、ついには抜かれ部分入れ歯になり、その入れ歯を支えていた歯までぐらぐらになってしまい、やがて 総入れ歯になる。」というのが ここまでに至る時間の長短ははありますが 最も一般的な「歯科にまじめに通った方」のたどる道でした。

このような経過をたどってしまう最大の理由は今までの治療が単なる「対症療法」であったことです。痛みをとめ、穴をふさぎ、あるいはかぶせるといったことだけでは虫歯の原因を除去したことにはなりません。
 
虫歯は、①歯、②細菌、③食物が、④唾液中にそれぞれある条件で一定時間以上あわさったときにできます。まず 現在の状態を知ってから対策をほどこします。

 
 
①歯 :人によって差はありますが歯はpH5.3~5.6くらいで溶け出します。
フッ素塗布をして歯質を強化します
 
②細菌:口の中には約500種の細菌がいます。
その中で虫歯の原因になる菌はストレプトコッカス・ミュータンスです。
この菌の数は人によって大きく差があります。

③食物:食べ物の中で虫歯と特に関係のあるものは砂糖です。
口の中のミュータンス菌は砂糖があると歯の表面にバイオ・フィルムという強固な膜をつくります。
この膜は簡単には取り除くことができません。

④唾液:個人差がありますが普通pHは7.0前後で中性です。
飲食をすると一時的にpHの値は下がりますが、しばらくするとまたもとの値にもどります。だらだらと飲食するとpHが長時間、歯を溶かす値以下になります。
だらだらと食べることをやめ、食後に歯磨きをしたり、うがいをしたり、キシリトールガムなどを噛んで唾液の性状をできるだけよい状態にします。口の中では歯の脱灰(歯が溶け出すこと)と再石灰化が常に繰り返されていることがわかってきました。
21世紀に入った現在、「治療が主体の歯科医療」から「予防と健康増進を目標とした歯科医療」への転換の時期がきたと考えています。
 
そのために何より大事なことは「今のお口の状態を知ること」です。
 
● 虫歯になりかけの歯の状態が現在どの程度でどのように移行しつつあるかを定期的に観察します。
● フッ素塗布などをおこない歯質を強化します。
 
これらを実行することにより、歯を失う危険性を少なくしましょう。
なかむら小児歯科医院
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